[1990年代の台湾] 台湾では小銭が重要

台湾で飲み食いしつつ過ごしていても、常に小銭があるようにしたい。買い物するとき、移動するとき、そして、トイレに行くときすら小銭に救われることがある。チップの風習はないものの、日頃から小銭の準備しておくと役に立つ。

台湾通貨

台湾の通貨の名称について、日本人は「台湾元」或いは「ニュ-タイワンドル(NT$)」と言う。一方、台湾人は『臺幣』や『新臺幣』と言う。そして、その貨幣単位は、買物するときには『塊』と言い、銀行等で手続きするときには『元(圓)』と書く。大まかに言えば、口語が『塊』、文語が『元(圓)』となる。

そんな通貨は一元銅貨に始まり、五元と十元はニッケル硬貨で、五十元は硬貨と紙幣のニ種類が流通し、百元、五百元、千元の紙幣が出回る。

『台湾銀行』を始めとする外貨取扱銀行(『外匯銀行』)で日本円から両替した台湾元を手に町に出る。

おつりがもらえない場合もある

市内を走るバスに乗る。運賃は殆ど前払いだ。乗車すると、運転席の横に料金箱がある。財布に紙幣が詰まっているのに、小銭が足りない。しかし、料金箱に両替機は付いていない。運転手が崩してくれるわけでもない。小銭がなければ、料金箱に紙幣を入れねばならない。入れたくなければ、バスを降りねばならないが、バスはもう発進している。

市内を走る路線バスの運賃は一律料金であることが多く、利用者が事前に料金を知っていて、小銭が用意されているのが常識と考えられている。そこで、小銭の準備がなければ、即刻乗客側の落度になる。バスに乗るときには小銭の用意を怠れない。

チップ代わりに小銭を使う

台湾は、チップの必要はない。基本的に表示通りの金額を払えばよいが、場合によってはチップのつもりで多めに支払うとスマートである。

流しのタクシーに乗る。料金メーターは、5元刻みで明瞭会計である。下車する際、料金の端数を切り上げて紙幣をあげればいいのだが、105元などの場合には小銭があると便利である。

常に小銭を持つべし

安価なものを買うときに、手元に小銭がなくて困ることがある。千元札を出すと、商店だけでなく、コンビニでさえ難色を示し、時に受け取り拒否さえある。

また、時折、田舎の観光地などにある女子トイレの入口で利用者から集金する人を見かける。清潔維持費の徴収で、多くは十元。支払いと引き換えにちり紙を手渡される場合がある。 日常生活にトイレは欠かせない。いざという時に慌てないよう、こんな時にも小銭が役立つ。

現在、台湾でもキャッシュレスは進んでいますが、クレジットカード決済はそこそこ、スマホ決済になるとまだまだ、そんな印象です。キャッシュレスは進んでいるいると言っても、やはり現金が必要な場面は多いです。そして、小銭もまだ出番があります。